【Stray】サイバーパンク探索猫ゲー【レビュー】
猫を飼っている人間として制作を発表したときから気になってたので遊んでみました。
遊ぶ前はリアルな猫で癒されるゲームなのかなと思っていましたが、実際に遊んでみるとそれだけではなく猫ならではの探索が楽しめるゲームになっていました。
めちゃくちゃ楽しく遊べたので、ネタバレにならない範囲でレビューを書いてみます。
遊ぶかどうか迷ってる人はぜひ検討の材料にしてみてください。
プラットフォーム | PS4,PS5,Windows |
ジャンル | アドベンチャー |
発売日 | 2022年7月20日 |
開発元 | BlueTwelve Studio |
Strayってどんなゲーム?
主人公の野良猫は家族と一緒に暮らしていましたが、ふとしたことから家族とはぐれ、ネオンと機械のサイバーシティに迷い込みます。
謎の生物に追われたりロボットが暮らす街を探索したりしながら、この迷い込んだ世界から脱出して家族に会うのが目的です。
アクションゲームのようにも見えますが、基本的には探索がメインで、アクションが必要な場所には押すボタンが表示されるので難しい操作は必要なく遊べます。
ゆっくり遊んでも数時間程度でクリアできるので、長すぎて飽きるなんてこともないと思います。
やりこみ要素も程よく、「無理だろ」みたいな難易度の高いものはほとんどなく(人によっては難し目のものもあるかも)実績の解除もわかりやすい条件が多いのでやりこみゲーマーじゃなくても実績の解除を目指したくなります。
猫がかわいい
猫の動きがとにかくリアルで、このゲームを作った人は本当に猫が好きなんだろうなという気持ちが伝わってきます。
鳴く、物を落とす、爪を研ぐ、丸くなって寝るなど、猫あるあるを自分で操作して行うことができます。
おすすめは歩いてる人の足元を横切って転ばせることです。本当に何も意味はないけど楽しい。
びっくりしたときに飛び退いたり、敵対している相手には背中を高くして「フシャー!」と威嚇してみせたり、可愛い部分だけでなく細かい部分まで再現されています。
猫の仕草の特徴として、顔や体をこすりつけるのは挨拶や自分の匂いを付けて安心するなどの意味があります。また、目をゆっくりまばたきするのは親愛の証です。
こういった仕草をする場面がゲーム中に何度かあり、知っておくと猫自身の感情を知ることができるのでプレイする人は覚えておくとよりゲームを楽しめると思います。
世界観が独特で知る楽しみがある
廃墟やロボットが登場する、ポスト・アポカリプスという人類文明が崩壊後の世界が舞台となっているものの、北斗の拳やFalloutなどのように分かりやすく「世界は核の炎に包まれた」のではなく、しばらくは謎のまま進行します。
襲ってくる謎の生物はなんなのか、なぜ文明が崩壊したのかといった多くの謎が少しずつ解明されていくのは私達が知っている世界とは異なる世界を知っていく楽しみがあります。
個人的な感想ではありますが、廃墟のネオン街やB-12という浮遊する小型ドローン、空気感の描写やメッセージの表示方法など、FF7やニーアの世界観の雰囲気を感じました。
※B-12はおそらく開発元のBlueTwelve Studioから来てそうです。
探索が楽しい
自由に探索ができる場所がいくつかあり、廃墟のネオン街などどれもかなり入り組んだマップを飛び移ったり猫が通れるスキマを通ったり、ドアを引っ掻いて中の人に開けてもらったりして縦横無尽に探索が可能です。
人が探索を行うのとは勝手が違うので猫の視点で物を考える必要があります。
アクションボタンを押さなくても猫が物にぶつかると物が動きます。
棚のビンを落としたりトレイを移動させたり結構いろいろ動かせます。
なんなら物理演算でしばしばぶっ飛びます。
アクションパートは冷静に
迫ってくる謎の生き物などから逃げたり、見つからないよう隠れながら進むパートがありますが、焦って猪突猛進的な進み方をすると失敗しやすいです。
このゲームはアドベンチャーゲームなので、基本は会話や周りをよく見てヒントを集めてパズルを組み立てるように冷静に進めていくと上手くいく仕組みになっています。
パズルを無視して失敗にならないギリギリを攻めることもできる作りになっているので、2回目のプレイなどで操作に慣れてきたら猪突猛進してショートカットしてみるのも面白そうです。
プレイしていて感じたこと
コントローラーかキーボード/マウスか
コントローラーで遊ぶことを前提で設計されているようで、ボタン連打をする場面ではキーボード/マウスでのプレイではちょっとつらいかも知れません。
スティックを軽く倒して歩くのも猫ロールプレイには必須なのでコントローラーで遊ぶのをおすすめします。
UIが最小限
通常操作時の画面には基本的にUIは表示されません。
調べるポイントやジャンプで飛び乗れるポイントがあるときだけマークが表示されたりします。
目的や所持品、マップなど、もっと情報を表示して欲しいという意見もあるとは思いますが、UIが表示されないことで没入感がすごいのでとても良いと思います。
目的がわからなくなったらB-12に聞くことができるので何をしたらいいか分からないということはないかと思います。
マップが表示されない
Strayにはマップを表示する機能はありません。
猫はマップなんて見ません。といってしまえばそれまでですが、もしあったとしても良くある見下ろすタイプのマップだと、常に自分の高さが変わるこのゲームではどこにいるのか分からんという不満が生まれる事が想像できます。
実際にマップがない状態で遊びましたが、見えてる範囲を探索するというアドベンチャー然としたプレイに自然となるのでこれもこれでいいのではないのでしょうか。
会話のボタンに違和感がある
会話を開始するボタンと会話を送るボタンは同じですが、会話を終了するボタンだけ別です。
おそらくは会話中にアイテムを使用できる仕様の影響と思われますが、ここは別に同じでも良かったんじゃないかなという感想でした。
会話を送るときに変に気を使いました。
このゲームでの不満点はここだけですね。
どんな人におすすめできるのか
言わずもがな、猫が好きな人にはとてもおすすめです。
ただし、ゲームなので猫が傷つくこともあります。怪我など直接的な表現はありませんが、高いところから落ちてひょこひょこ歩くとか、謎の生物に襲われて倒れてゲームオーバーのような描写があります。
猫が傷つくのが耐えられないという人はやめておいたほうがいいかも知れません。
ただ、このゲームをクリアしたあと、うちの猫がより愛おしく感じるようになりました。それだけでもこのゲームを遊んだ価値はある気がします。
探索が好きな人にもおすすめです。
私は新しい街に引っ越したり出かけたりしたらしばらく散策する程度には探索好きです。
RPGでは街の人全てに話しかけてマップの隅々まで見て回りたい人間です。
そんな同士はかなり楽しめるんじゃないかと思います。